病気のお話・禁煙のすすめ

Dr永田 西岡病院 内科医長

永田 学 医師
略歴
平成6年札幌医科大学卒業
札幌医科大学第3内科入局
札幌医科大学第3内科助手。
函館五稜郭病院呼吸器内科科長を経て平成18年6月より現職。

 喫煙の体に及ぼす影響については、テレビや雑誌、新聞、病院などで目や耳にされていると思います。
今、喫煙されている方も喫煙はいろいろな病気の原因となることは理解されているでしょう。では、なぜやめられないのか?やめるためにはどうすればよいのか考えてみましょう。
喫煙によって起こる病気
 能動喫煙〜たばこを吸っている本人
 がん(肺、喉頭、口腔、食道、他)、慢性気管支炎、肺気腫、不整脈、血圧上昇、脳卒中、動脈硬化、 胃、十二指腸潰瘍など(他にも多数あり)、多臓器にわたって害を及ぼします。
また、喫煙によって効果の弱まる薬もあります(血圧や喘息、安定剤、鎮痛剤など)。
 受動喫煙〜たばこを吸っている周囲の人
 喫煙者とほぼ同様の病気が起こり得ます。また小児への影響も大きいとされています。
禁煙のワンポイントアドバイス
煙草の影響  喫煙は、あらゆる疾病の原因のなかで防ぐことのできる最大のものであり、禁煙したその日 からでもリスクを軽減させ、健康増進につながります。禁煙は喫煙本数を減らすことではありません。 一本でも吸えばリスクにつながります。そうはいってもそう簡単に禁煙できないこともまた事実です。 喫煙は、ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病とも考えられています。そのため、禁煙するため の方法(行動療法)や薬物療法などがあります。少し紹介しましょう。
行動療法
 行動パターン変更法
 生活のリズムを変え、吸いたい気持ちをコントロールする。朝一番の行動 (洗顔、朝食、トイレなど)を変える。食後早めに席をたつ。アルコールをひかえる。 夜更かしをしない。など。
 環境改善法
 たばこ、ライター、灰皿などの身近な喫煙器具を処分する。集会(宴会)の時などは 喫煙者に近づかない、たばこを吸わない人の横に座る。禁煙していることを周りに告げる。など。
 代償行動法(代わりのことをする)
 たばこを吸いたい気持ちは1〜3分でおさまるので、代わりに水やお茶を飲んだり、 ガムをかんだり、歯を磨いたり、深呼吸などで気を紛らわす。
薬物療法
 ニコチンガム(薬局で購入できます)
 一日6個から開始し徐々に減量していきます。少し噛んでから頬の内側に 貼り付けて使います。(ふつうのガムの様に噛むと効果がありません)。
 ニコチンパッチ
 禁煙指導を受けている病院で処方してもらうことになります。一日一枚 医師の指導のもと貼り薬を添付します。徐々に小さい貼り薬に変更していきます。


何度でも禁煙をトライすることは決して悪いことではありません。
喫煙者は一日でも早く禁煙の一歩を踏み出せるとよいですね。禁煙法については 気軽に医師にご相談ください。

永田医師外来診察日 火曜ー午前/木曜・金曜ー午後



西岡病院  禁煙治療開始について イラスト
 7月1日から、当院では保険適応で治療が可能となります。
禁煙治療を希望される方を支援致します。お気軽にご相談ください。
なお、7月より院内全館禁煙とさせて頂きました。皆様のご理解とご協力の程、宜しくお願い致します。
お問い合わせ先 西岡病院 TEL (011)853-8322

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